教授挨拶

弘前大学脳神経外科学講座 第3代教授
大熊洋揮

平成16年2月より弘前大学脳神経外科学講座・教授を勤めさせて頂いております。

当講座の果たすべき一番の役割は、地域医療の中核になることです。津軽地域の全ての脳神経外科救急疾患の治療を担当することを目標に活動を続けてきました。その結果、救急疾患の代表である脳動脈瘤性くも膜下出血の治療数は全国国立大学で最多であり、治療成績もトップレベルを維持しています。その他、脳腫瘍、頭部外傷、先天性疾患など全ての脳神経外科疾患に関し高度な医療を提供すべく臨床実績を積み重ねています。
また、脳神経外科疾患の予防、治療のさらなる向上を目指すための研究も重要な課題です。脳動脈瘤の予防薬の開発、脳血管攣縮の予防法の確立、アテロームの治療薬の開発、悪性脳腫瘍の個別化治療の開発、頭蓋底腫瘍に対する内視鏡手術の開発、神経再生、等々、青森県から世界に発信できる成果を得るために広い範囲の研究を遂行しています。

しかし、未だ青森県の脳神経外科医の数は全国で最少レベルです。一人でも多くの若い医師が脳神経外科を志してくれるように魅力ある講座を運営し、若い脳神経外科医とともに青森県の脳神経外科医療をより充実させていきたいと考えています。

(平成23年1月31日 記)

教室の沿革


1972年(昭和47年) 10月、岩渕隆(故名誉教授)が初代教授に就任し、弘前大学医学部脳神経外科学講座が開設されました。翌昭和48年1月より診療が開始され、1月22日に第1例目の手術が行われています。開設当時5名であった教室員も漸増し、それに伴い診療、教育、研究の拡充が図られました。さらに県内地域医療に対応すべく関連病院においても脳神経外科の診療を開始し、現在の診療体制の基礎ができあがりました。

1994年4月より鈴木重晴(現名誉教授、青森市民病院長)が第2代教授に就任し、診療、教育、研究におけるさらなる発展が遂げられました。脳血管障害ではくも膜下出血に関し独自の治療法の開発に努め、その治療成績は世界トップレベルに達しています。また、脳腫瘍の分野においては悪性腫瘍に対する集学的治療の推進や深部脳腫瘍を安全に手術するための独自のモニタリング法の開発などを行い、臨床・研究面で大きな成果を上げています。さらにパーキンソン病を始めとする機能的脳神経外科、小児脳神経外科等さまざまな分野を創設・発展させてきました。また、国際化のために、多くの教室員が海外留学の経験を積む機会を得て、その知見をもとに教室の研究、臨床にさらなる飛躍がもたらされることに結びついています。

2004年2月、大熊洋揮が第3代教授に就任し、新体制がスタートしました。臨床面では脳神経外科全分野において高度先端医療を遂行し、かつ津軽地域の全脳神経外科救急疾患の治療を担当することを目標に活動を開始しています。研究面ではゲノム時代の到来に対応し、脳血管障害、脳腫瘍、外傷、機能的脳神経外科、小児脳神経外科等の分野において分子生物学的アプローチを加えた研究を行い、世界レベルの成果を得てこれを臨床にフィードバックすることを目標としています。

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